「全図解レスキューテクニック」(山と溪谷社/堤信夫)

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オンライン書店ビーケーワン:全図解レスキューテクニック 初級編
「全図解クライミングテクニック」の姉妹編ともいえる本。
対象は、クライマーではなく、一般登山者となっているが、ロープの結び方やレスキューの方法などは、クライミングにも十分応用できる。
クライマーと一般登山者の違いは、ギアをどれだけ持っているかどうかにある。
ライミングの場合は、レスキューにも使える道具をいろいろと持ち歩いているが、通常の登山では、そういうものを持たない。本書では、ハイキングやトレッキングの場合でも、ロープ、カラビナ、スリングを持参するよう推奨しているものの、それ以上のギア(確保器、ハーネス、登高器など)がない状態で、どうやってレスキューを実践するか、が解説される。
前著の特徴である、イラストを用いてわかりやすく説明するやり方は、引き継いでおり、正しいやり方だけでなく、陥りやすい間違いも併記されているのが分かりやすい。
著者の豊富な経験を生かした、独自のレスキューテクニックや結び方など、類書にはないやり方も多いので、参考になる。(ブリッジプルージック、T式ニ本足、T式トラバースなど)
ただ、登山初級者にとってはちょっとレベルが高い。リーダークラスの人にマスターしてもらいたい内容である。

目次
第1章 道具の基本を知る
第2章 ハーネスについて
第3章 背負い搬送の方法
第4章 ロープの結び方と搬送
第5章 スワミベルトとスリング
第6章 転落者を救助する
第7章 ロワーダウンと引き上げ
第8章 危険回避
第9章 覚えておくと役に立つ

本書で紹介されている主な結び方
●スリングでハーネスを作る
●リングベンド(テープ結び)
●オーバーハンド・ノット
●エイト・ノット
●ボーライン・ノット
フリクション・ヒッチ
●ムンター・ヒッチ
●1:1、2:1、3:1の引き上げシステム


<参考>
全図解クライミングテクニック
全図解 クライミングテクニック