「イカロスの山(第3巻)」(講談社/塀内夏子)

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イカロスの山 3 (3)
2ヶ月連続刊行の第3巻。
連続刊行の真意は深読みしすぎだったようです。
この巻で完結することはありませんでした。
前半部はまだドロドロの人間ドラマを引きずってますが、未踏峰へのアタックが始まる後半からは、ようやく面白くなってきます。
クロアチアのイェンセンのエピソードはなかなか良かったです。
あと、
「まだ登れる…… もっと登れる…… まるで…… 山に呼ばれてるみたいに」
「……空が 重いな 荒れるかも」「でも うんと近い まるで 天に手が 届きそうだ」
というセリフもいい感じです。


連載では未踏峰登攀がいよいよクライマックス。
登頂して完結、というのなら終わりも近いかもしれません。


最後に2巻のおわびと訂正に関する言い訳(?)が出ていました。
「読者から指摘を受け」ということですが、なんでその「読者」は肩がらみビレイそのものの不自然さを指摘しなかったのでしょうか。
3巻でもベントゲートカラビナでメインロープをハーネスと連結しており、それこそ命にかかわるような「間違い」に思えますが…。
ちなみに2巻第1刷の訂正箇所は4箇所。詳しくは以下を。
http://e-morning.jp/news/index.html