「イカロスの山(第4巻)」(講談社/塀内夏子)

【bk1】/【amazon】
イカロスの山 4 (4)

帯は「雑誌『山と溪谷』編集部一同」ということで、

冒険へのあこがれをかきたてる
山男たちの熱いドラマに泣く。

2巻で、よしもとばななが帯を書いていたときにも驚きましたが、今回も(いろんな意味で)驚かされましたね…。
次は、誰が書くのでしょうか。


4巻の主役は、原田と言い切ってもいいでしょう。名脇役だったのに、あっさり退場してしまって残念です。生きてただけましかとも思いますが。
あとは、「泣くな! 目玉が凍る!」ってとこですね。
それにしてもなかなか話を引っ張り続けてます。この巻はわりと山での話が多かったのですが、この先、昼メロ展開になってくると、見ちゃおれん!という気になってきます。そういった生々しさもこの物語の魅力(人気?)のひとつなのでしょうか。個人的には、そんなことより、さっさと山登れ!と言いたいですけど。


ヤマケイ編集部もリアリティについてはコメントで一切触れてません。
やっぱり今回もトンデモ描写がいっぱいです。
・29pの三上のビレイでは、平岡が落ちたとき首の骨が折れます。
・C4でペグを使ってテントを固定するのはありえんでしょう。
・原田さん、アイススクリューは打ち付けても氷に食い込みませんよ。(スクリューの)歯が潰れます。
・113pもビレイがおかしい。この状況でどうやって止めるつもりなのか。
・ギアについてはもう何も言うまい。誰かちゃんと指摘してやってください。


とりぱん」の2巻も出ました。
イカロス」のあとに読むと、より心が癒されます。
とりぱん 2 (2)