「雪崩路(なだれみち)」(三一書房/篠崎博)

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雪崩路

氷雪のカラコルムK2に、
霧のアンデス最奥チュルパ峰に
男たちは意志を綴り、
女たちは愛を織る。


シナリオ界の重鎮が書いた山岳小説の傑作!
壮大な山岳叙事詩タペストリ


氷塊(セラック)が切り立ち、
クレヴァスが深淵を開く「墳墓の山(ネバド・チュルパ)」で、
由木が見た凄絶な人間のドラマ!

上記引用は本書の帯からです。言ってる意味はよく判らないけど、なんだかわくわくしてきませんか。
長編の本格山岳小説の新作となると、かなり久々な感じがして、かなり期待を込めて、現在読んでいます。
しかし、冒頭から「一之倉沢」という表記が出て来て違和感が……。
まだ前半(K2が終わった)を読んだところですが、すべての描写が古くさい。具体的な年代表記は(今のところ)ないものの、天神平のロープウェイが始動したばかりとか、パキスタンがK2登山を解禁したとかいう部分を考えると、1970年代あたりでしょうか。
そうかと思うと、妙に現代的な描写が出てきたりして、よく判りません。
残された後半、アンデス未踏峰「ネバド・チュルパ」での巻き返しに期待します。
ある意味、謎が謎を呼ぶ展開なのですが。
三一書房