「岳(第3巻)」(小学館/石塚真一)

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岳 3 (3)

この巻も粒ぞろい。
やはり、三歩の「よく頑張った」にはいつもやられてしまう。


第0歩「アタック」の「ベースキャンプだってエベレストでしょ。」「頂上までぜーんぶエベレストじゃん。」のセリフを噛みしめろ。
第7歩「バナナ」の上高地の風景を目に焼き付けろ。
第8歩「父親」のラストから目を背けるな。


山は辛くもあるし苦しくもある。さらには命を奪われてしまう場所ですらある。
それでも三歩は笑い続ける。走り続ける。
そんな三歩ですら、無言になってしまったのが、第3話「オトコメシ」。
この結末は衝撃的。いつもだったらこうなるはずなのに、というのが裏切られる。
ナオタと父ちゃんが会う数ページの緊張感と言ったら……。
胸にずしりとのしかかる。